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2020年07月05日更新

季節を楽しむ梅仕事!梅シロップ・梅漬けを作ってみた!

5月~6月頃になると、スーパーなどでは、梅の袋づめや、氷砂糖など、梅仕事に必要なものが並び始めます。買い物の時に、なんとなく春から夏にかけての季節の移り変わりを感じている方も多いのではないでしょうか。今回は、そんな旬の梅を使用した梅シロップと梅漬けにチャレンジしてみました。梅シロップは子どもも飲めますし、梅漬けは失敗しにくいので、だれでも簡単に作ることが出来ます。旬のものを取り入れて、季節の移り変わりを楽しみましょう。

目次

  1. 1 夏に飲みたい!食べたい!梅シロップ・梅漬けにチャレンジ!
  2. 1-1 梅シロップとは?
  3. 1-2 梅漬けとは?
  4. 2 梅仕事に必要なものを揃えていこう
  5. 2-1 用途にあった梅選び。梅シロップ・梅漬けに適した梅とは?
  6. 2-2 用途に適した容器を選び。梅仕事に適した容器はどれ?
  7. 2-3 容器の消毒はしっかりとしておこう
  8. 3 早速梅の下準備にとりかかろう!
  9. 3-1 1.ヘタをとる
  10. 3-2 2.梅を水洗いする
  11. 3-3 3.青梅のアクを抜く
  12. 3-4 4.梅についた水気を拭き取る・乾かす
  13. 4 下準備した梅を使って、爽やかでおいしい梅シロップにチャレンジ
  14. 4-1 梅シロップに必要な材料
  15. 4-2 梅シロップの作り方と出来上がるまでの様子
  16. 4-3 梅シロップに入れた梅は取り出すべき?それともそのまま?
  17. 4-4 もし梅シロップが発酵したら…?
  18. 4-5 完成したら容器に移し替えて冷蔵庫へ
  19. 4-6 梅シロップの飲み方は?
  20. 5 青梅を浸かったシンプルな梅漬けにチャレンジ
  21. 5-1 梅漬けに必要な材料
  22. 5-2 青梅の梅漬けの作り方と出来上がるまでの様子
  23. 5-3 青梅の梅漬けはいつ頃食べられる?
  24. 5-4 ホワイトリカーがない!そんなに沢山いらない!他のものでも代用できない?
  25. 6 【おまけ】失敗…!発酵しなかった梅酵素シロップ
  26. 6-1 黒糖でチャレンジした梅酵素シロップ
  27. 6-2 酵素シロップにならない原因とは?
  28. 7 まとめ

みかみ

発酵レビューのみかみです!皆さんは、梅仕事をご存知ですか?梅仕事とは、収穫した梅を使って梅酒や梅シロップを仕込むことです。梅の旬は大体5月から7月頃。5月末から6月頃になると、店頭でも旬の梅と一緒にガラス瓶や氷砂糖が並び、梅仕事の時期を肌で感じられるようになりますね。今回は、そんな梅仕事の様子をお伝えしていきたいと思います。それでは早速見ていきましょう!

夏に飲みたい!食べたい!梅シロップ・梅漬けにチャレンジ!

梅シロップとは?

梅シロップとは、梅と氷砂糖だけでつくるシロップです。
出来上がった梅シロップは、水やサイダーで割って飲んだり、かき氷のシロップとして使うことができます。
この梅シロップを発酵させると梅酒になります。梅酒までいくと、梅の周りにシュワシュワとビールのような白い泡が発生するので、そうなる前に梅を取り出せば、シロップとして飲めます。

みかみ

梅シロップの作り方や材料の詳細は、「早速梅の下準備にとりかかろう!」の後でじっくり紹介していきたいと思います!

梅漬けとは?

梅漬けは、青梅をお塩で浸けていく、梅干しのようなものです。梅干しと違う点は、黄色に熟した完熟梅を使わず、まだ若くて熟度が低い青梅を使って作るところです。とっても簡単に短時間で作ることができる上に、失敗することも少ないレシピです。
梅漬けの細かい材料についても、梅の下準備の後でお伝えしていきたいと思います。

みかみ

梅漬けは手間もかからないので作りやすいです。梅仕事初めての方は、手始めに梅漬けからチャレンジしてみるのもおすすめですよ。

梅仕事に必要なものを揃えていこう

梅仕事を始める前に、まずは必要なものをみていきましょう。梅仕事に必要なものはとってもシンプルです。用途にあった梅と容器を選びさえすれば、初めての方でも簡単に仕込むことが出来ます。

用途にあった梅選び。梅シロップ・梅漬けに適した梅とは?

梅シロップ・梅漬けでは、青梅を使います

梅シロップも梅漬けも、どちらも青梅を使います実が熟す前の青梅は、梅の熟度が低く、若くてかたいところが特徴です。大体5月下旬頃からスーパーでも見かけられるようになります。
青梅は、梅シロップや梅漬けの他に、梅酒や甘露煮、はちみつや醤油漬けにも向いています。
室温が温かいと、最初綺麗な緑色をしていた青梅がどんどん熟していくため、手に入れたらその翌日くらいには梅仕事を始めたほうがよいでしょう。それまでは冷蔵庫で保存しておきます。

みかみ

生の青梅には中毒を起こす物質が含まれているので、生食は絶対にNGです!くれぐれも漬ける前に、つまみ食いなどしないようにしてくださいね。

完熟梅は梅干し向け

対して、実が熟れた状態の完熟梅は、実が黄色くて少し赤味が付いています完熟梅は青梅と比べて熟度が高いのが特徴です。
完熟梅は柔らかく、1日~2日後には腐敗が始まるので、あまり市場に出回りません。青梅同様、完熟梅を手に入れたら、なるべくすぐに梅仕事を始めることがおすすめです。

みかみ

今回は梅干しを漬けないので、完熟梅は使わずに、青梅だけを使っていきます!もし完熟梅で梅仕事をしてみたいという方は、以下の発酵レビュー記事もご覧になってみてくださいね。完熟梅を使った梅干しのレシピ等をご紹介しています。

梅酒・梅干し・梅醤油!梅しごと2020実況レポート!

毎年5月下旬から6月上旬になるとスーパーに梅が並びだし、「今年もやるぞ!」と梅干しや梅酒を仕込む「梅しごと」を始める方も多いのではないでしょうか?丁寧に梅を扱い仕込むのは、とても楽しいですよね!今回は、梅の仕込みから完成までをリアルタイムに実況中継しようと思います!

用途に適した容器を選び。梅仕事に適した容器はどれ?

梅シロップと梅漬けどちらも、「セーラーメイト 取っ手付き密閉瓶」を使いました。これを選んだ理由は3つあります。

まずひとつ目が、食品用の丈夫なガラスでできていることです。容器は使う前に必ず消毒をします。熱湯消毒やアルコール消毒が出来ない容器では、後々カビが繁殖しやすくなってしまいます。また、中の様子がひと目でわかるので、調整しやすいという利点もあります。

2つ目が、口がある程度大きいという点です。梅や氷砂糖を瓶に入れていく時、梅が傷つけないように静かにいれていきます。どうしても手の出し入れが発生するので、口がある程度大きくないと瓶の口で腕がつまってしまいます。手の出し入れがしやすいものを選ぶと、後の作業がとってもスムーズです。

最後の3つ目は、蓋がしっちりと閉まるという点です。特に密閉性が高いものがよいでしょう。浸けている期間がある程度長いので、ゴミなどが中に入らないようにしっかり蓋することができるものが最適です。

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梅シロップと梅漬けに使う容器は、どれくらいの容量がおすすめ?

容器の容量の目安は、用意した材料がぴったり入るものよりも、余裕のあるものの方がおすすめです。
理由は、梅の大きさや詰め方によって、材料がすべて入りきならい場合があるからです。
おおよそになりますが、梅シロップの場合、梅1kgを使う場合は3L容器、梅2kgを使う場合は5L容器、梅500gを使う場合は1~2Lくらいと、梅の量×2.5倍の量が入るものを用意してください。梅漬けも同様です。

容器の消毒はしっかりとしておこう

10日以上も瓶の中で保存するので、瓶の殺菌はしっかりします!小さい瓶だと、沸騰したお湯の中に瓶をいれて煮沸できますが、3Lの瓶が入る大鍋も無いので、熱湯を流しかけていきます。

ガラス瓶は熱湯をかけた途端にびっくりして割れてしまうこともあるので、まずは60℃くらいのお湯をかけます。少しずつ入れて、瓶全体に熱を行き渡らせます。
瓶が温まったら、ゆっくりと熱湯をかけて消毒していきます。熱いので、熱湯をかける時はやけどに注意してくださいね。

熱湯をかけ終えたら、一旦瓶の熱を冷まします。瓶がとても熱いので、触るときは注意してください。

瓶の熱がとれたら、清潔なふきんやキッチンペーパーで水分をふきとります。水気を残したままにしてしまうと、カビなどの原因になってしまいます。水分が残らないよう、しっかりと拭き取っていきます。

瓶についた水分がなくなったら、念の為キッチン用アルコール除菌スプレーで瓶の中を拭いていきます。キッチンペーパーにスプレーを吹きかけてから瓶を拭いていくとムラがありません。

梅仕事に必要なものことまとめ

  • 梅シロップには青梅を選ぶ
  • 容器の消毒はしっかり行う
  • 水気はNGなのでしっかり乾かす・拭き取る

早速梅の下準備にとりかかろう!

梅も揃ったところで、梅の下準備をしていきます。ここからようやく梅仕事らしい下準備です。下準備はわずか4ステップと、とっても簡単。ひとつひとつ丁寧に進めながら、おいしい梅シロップ・梅漬けを作っていきましょう!

みかみ

梅の入手法は、5月末からであればスーパーでも購入することができます。インターネットでは、農家の方から直接購入できるところもあるので、ぜひお好みの梅を探してみてくださいね。

1.ヘタをとる

青梅のヘタを竹串か爪楊枝で取り除いていきます。ヘタの中央に爪楊枝を刺したり突いたりしていくと、青梅に傷をつけずにとることができます。取り残しがあると、漬け置きしている間にヘタが取れて上に浮かんできてしまうので、残さず取ってしまいます。

みかみ

この作業が、一番梅仕事をやっているなー!と実感できます。はまると楽しいので、夢中になってしまいました。

2.梅を水洗いする

ヘタをとったら青梅を水洗いし、表面をきれいにしていきます。青梅は熟度が低くかたさがあるものの、傷つきやすいので、一つ一つ丁寧に洗います。面倒に思うかも知れませんが、ここで傷をつけてしまうと、梅の表面が茶色く変色したり、キズやいたみのある部分から水が入って腐ってしまいます。やさしく洗っていきます。

3.青梅のアクを抜く

梅の熟度にもよりますが、青梅にもアクが含まれています。梅のアクを抜くために、水につけて2~4時間ほど置いておきます
もし水に浸ける前に、実に傷や傷みがあったり、水に浸けた後に青梅の表面が茶色に変わってしまったら、その梅を取り除いておきましょう。傷がある青梅は、漬けることができませんが。ジャムなどの加熱処理で十分食べられます。漬ける梅とは別にとっておきましょう。

4.梅についた水気を拭き取る・乾かす

ここは今後の梅仕事に関わってくる大切なポイントの一つ。アクをぬいた梅の水気をきり、きれいな布巾、もしくはキッチンペーパーなどで青梅の表面を丁寧に拭いていきます。もし青梅に水気が残ったままだと、漬け置きにしている間にカビが発生してしまうことがあります。念には念を入れるため、拭き取った後、1時間程度乾かしておきます。保存食に水気はNGです。うまく漬けるためにしっかりと水気を取っていきましょう。

青梅の下準備の4ステップ

  • ヘタをとる
  • 丁寧に水洗い
  • 水に浸けてアク抜き
  • 水気をしっかり拭き取る・乾かす

下準備した梅を使って、爽やかでおいしい梅シロップにチャレンジ

みかみ

梅の下準備をおえたところで、早速青梅をつかって梅シロップにチャレンジしていきます!ご自宅で作るときは、用意する材料の分量は目安に、お好きな量をつくってみてくださいね。

梅シロップに必要な材料

・下準備した青梅 1kg
・氷砂糖 1kg
・密閉瓶 容量3L(青梅の量×2.5倍の量が入るものを目安に)

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梅シロップの作り方と出来上がるまでの様子

材料を交互に入れた様子

作り方はとっても簡単です。まず下準備をした梅を瓶の底に敷き詰め、その上に優しく氷砂糖を重ねていきます。青梅→氷砂糖→青梅→氷砂糖という順に材料をすべて容器に入れ最後に氷砂糖で梅をフタするように入れます

2日目の瓶を振った後の様子

材料を入れ終えたら密閉瓶のフタをして、一晩直射日光が当たらない暗くて涼しい場所、例えば、キッチンのシンク下などにて置いておきます。
仕込んだ翌日から一日一回、瓶を揺すっていきます。最初は青梅と氷砂糖がガチャガチャと音を立てるだけで変化はあまりありませんが、2~3日くらい経つと氷砂糖が溶け出し、瓶の底に氷砂糖と梅のエキスが混ざった液体が溜まっていきます。
溜まった液を、青梅に絡ませるようにしっかり瓶を振っていきます

3日目の様子

4日目の様子

3日後には梅が黄色みを帯びていきます。4~5日ほど経つと、氷砂糖が溶けて梅が浮いていきます。この辺りから瓶を振る時に、梅にしっかり抽出液をなじませていきます。

6日目の様子

数日経つと氷砂糖が溶けて塊がなくなり、梅のエキスも抽出されていきます。
最初は透明だった液体も、ほんのり黄色い色が付いていきます。

12日目の様子

10日ほど経つと、氷砂糖がほとんど溶けていきます。色もうっすらと緑色が付いていて、完成が待ち遠しいです。梅シロップは1ヶ月ほどで完成しますが、およそ10日くらい経つと風味は少しですがシロップとして使うことができます。梅を浸けておく期間が長いほど、梅のエキスが抽出されて風味が豊かになっていきます。

みかみ

10日経過後の梅シロップをお水で割って味見してみたところ、さっぱりとした甘さと梅の風味が絶品でした!十分梅シロップとして使うことができそうです。

梅シロップに入れた梅は取り出すべき?それともそのまま?

梅は、入れっぱなしにすると梅の渋みがでてしまったり、梅が腐ってくることも。大体2~3週間くらい経過したら、梅を取ってしまいましょう
清潔なスプーンや杓子などを使って梅をすくい出して取ります。取った梅は梅ジャムなどアレンジすることができるので、残しておきましょう。

もし梅シロップが発酵したら…?

仕込んでから14日ほど経過したあたりで、瓶の中に浮かんでいる梅の周りに気泡が発生し、発酵しかけていました。
この様に、梅の周りにシュワシュワとした白い泡が発生したり、梅がパンパンに膨らんできたりすると、発酵してお酒になってしてしまうことがあります。
もしそうなってしまったら、一旦加熱処理をしてアルコールを飛ばします

ちなみに、この状態で味見したところ、梅の風味が感じられるシロップになっていました。
アルコールはほとんど感じられなかったため、そのまま容器に移し替えて保存しようかと思いましたが、念の為に加熱処理をしておきました。味を見ながら、加熱処理を検討してみるのもいいかもしれません。

加熱処理の方法

シロップだけを鍋に入れ、2~3分ほど沸騰させない程度に熱を加えます
火が強すぎると風味が飛んでしまうので、牛乳を温めるような感覚で、表面がふつふつとする状態がいいと思います。もしアクが表面にでてきたら取り除いてしまいます。

熱を加え終えたら、氷水で冷やして熱をとります。入っていた梅は戻さないでくださいね。
熱がとれたらボトル便などに移し替え、冷蔵庫に入れて冷やしながら保管します。

完成したら容器に移し替えて冷蔵庫へ

シロップを詰め替えるボトル瓶も、密閉性が高いものがおすすめです。

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梅シロップが完成したら、別の容器に移し替えて冷蔵庫で保管します。今回用意したのは、ボルミオリロッコの「スイングボトルガラス」です。ボルミオリロッコのボトルは、蓋にゴムがついてて密封性が高いのでおすすめです。
同じ容器でなくとも、密閉性が高いものであればOKです。写真の状態で、冷蔵庫でおよそ1年ほど保管することができます

みかみ

梅シロップはこれで完成です!
もし冷蔵庫がいっぱいでスペースに余裕がない!という場合は、直射日光が当たらない、暗くて涼しい場所で保存もできます。保存期間は1~2ヶ月ほどになってしまうので、なるべく早めに飲みきりましょう。

梅シロップの飲み方は?

目安になりますが、コップの量の1/5くらいシロップを入れ、4~5倍の水、もしくはサイダーで割って楽しみます。氷を入れる場合は、割り物を少し少なめに。氷が溶けた分だけ薄まってしまうので、ちょっと濃い目に作るとより美味しく飲めます!

その他、お水やサイダーの代わりに、お湯で割っても楽しめます
温かくなった梅シロップは、まろやかな甘さになってより飲みやすくなります。梅のいい香りも漂って、ほっと一息つける一杯になってくれます。

梅シロップのまとめ

  • 梅と氷砂糖は1:1
  • 梅と氷砂糖と交互に瓶に入れ、一日一回は瓶を揺する
  • 2~3週間後には梅を取り除く
  • 発酵しかけたらシロップだけに熱を加えてアルコールを飛ばす
  • 10日~1ヶ月ほど冷暗所に置いて完成
  • 完成した梅シロップは4~5倍くらいに薄めて飲もう!

青梅を浸かったシンプルな梅漬けにチャレンジ

みかみ

お塩でつけるだけの簡単レシピです。工程がシンプルで、ほぼ放置しておくだけの手間いらず。ここでは、完熟梅ではなく青梅を使います。普段忙しくてあまり時間をかけられないという方にもぴったりの梅仕事です。

梅漬けに必要な材料

・下準備した青梅 500g
・塩 70g(梅の量の14%)
・焼酎、もしくはホワイトリカー 30g(大さじ2)(梅に対して6%)
 ※アルコール度数35度以上のもの

・2Lの容量の密閉瓶(青梅と塩の量×1.5倍の量が入るものを目安に)
・ラップ
・ポリ袋 数枚

青梅の梅漬けの作り方と出来上がるまでの様子

下準備した青梅に焼酎やホワイトリカーをいれて青梅を消毒していきます。ボウルに青梅をいれて、焼酎をまんべんなくまぶしていきます。

梅と塩を交互に入れてラップをかける様子

重しをした様子

焼酎をまぶし終えたら、梅→塩→梅→塩の順番で交互に容器に入れていきます
入れ終えたら表面にラップをかけ、ラップの上から重しを乗せます。

重しはポリ袋を代用します。水が漏れないよう、2~3重くらいにしたポリ袋の中に水を入れ、梅とお塩の分量と同じくらいの重さ、今回の分量の場合、梅500gとお塩70g使っているので、およそ600gほどの重しを作ります。
(分量を変更して作る場合は、目安として参考になさってみてくださいね)

2日目の様子

3日目の様子

最初は重しによって蓋が閉まらないかもしれませんが、2日後くらいには溶けた塩と梅が馴染んで柔らかくなり、重しが少しずつ沈んでいきます。
青梅も柔らかくなり、梅のエキスが少しずつ出てきます。ここから一日一回、梅を抽出液になじませるように瓶を軽く振ります。

10日目の様子

10日ほど経つと、梅がしっかりと抽出液に浸かっていきます。
全ての梅が浸かったあたりを目安に、重しを半分ほどの量に減らして更に2~3週間ほど置いておきます

青梅の梅漬けはいつ頃食べられる?

仕込みを終えてから、1ヶ月ほどで完成します。その間、特に混ぜたりすることもなくただただ置いておくだけ。直射日光が当たらない、涼しいところで保管しておきます。塩分濃度が高いので、冷暗所にて保管しておけば日持ちしてくれます。

ホワイトリカーがない!そんなに沢山いらない!他のものでも代用できない?

店頭を見てみると、大ボトルや紙パックに入った果実酒用のホワイトリカーを見かける機会は多いのですが、今回のような少量使いたい時には、大容量のものでない方がいいですよね。

結論から言うと、アルコール度数が35度以上の焼酎・もしくは蒸留酒なら代用することができるので、果実酒用のホワイトリカーでなくでも大丈夫です。
ただし、アルコールの色が濃いものだと浸けた時に色が付いてしまうので、無色透明のものがおすすめです。例えば、ウォッカなどがよいでしょう。

スーパーなどにあるお酒のコーナーには、小さいサイズのウォッカ(50ml)などが売られています。1L入りなどの大きいサイズのものを買っても使い切れないなと思ったら、小さいサイズのもので、度数が35度以上のアルコールを探してみてください。

ちなみに、ホワイトリカーとは何ぞやと思い、調べてみました。

ホワイトリカーは(省略)、甲類焼酎のことです。もともと「ホワイトリカー」とは「無味無臭のお酒」という意味で、広義にはウォッカやテキーラの一部なども含まれます。

出典:https://tanoshiiosake.jp/4818

甲類焼酎は、ピュアでクセがなく無色透明。梅漬けなどをつくる過程で抽出される梅のエキスや香り、そして色を損なわない為、梅漬けなどの梅仕事にぴったりという事なんですね。

梅漬けまとめ

  • 使うお塩は梅の量の14%
  • 焼酎やホワイトリカーで梅を消毒
  • 瓶に梅と塩を交互に入れ、材料と同量の重しをのせる
  • 抽出液が梅に浸かるまで、一日一回は瓶を揺らす
  • 梅が抽出液に浸かったら重しの重さを半分にする
  • 1ヶ月ほどで梅漬け完成

【おまけ】失敗…!発酵しなかった梅酵素シロップ

みかみ

梅仕事ではもちろん失敗もあります…。せっかくなのでと思い、梅を発酵させてつくる酵素シロップにチャレンジしてみました。発酵シロップとは、果物を発酵させて作るシロップで、手の常在菌を使って発酵させていきます。今回作った梅発酵シロップは、一切発酵せず見事に大失敗。ここでは、失敗した梅酵素シロップのお話をご紹介します。

黒糖でチャレンジした梅酵素シロップ

通常は白砂糖を使ってつくられる酵素ジュースですが、優しい甘さのある黒糖のほうがいいなと思い、黒糖の梅酵素ジューズにチャレンジしてみました。

ちなみに使用した材料はこちら
・下準備した青梅 500g
・黒糖 550g(青梅の1.1倍の量)
・密閉瓶 容量2L

黒糖を使った梅酵素ジューズの失敗の様子

梅と黒糖を入れ終えた様子

作り方は梅シロップと同様です。黒糖と青梅を交互に瓶に入れていきます。
入れ終えたらフタを完全に閉めず、ゴミが中に入らないようにふきんで封をして一晩冷暗所置きます。

2日目の混ぜる前の様子

2日目の混ぜ終えた様子

浸けた翌日から、梅の周りにあった黒糖が少しずつ溶け出して行きました。梅から出る抽出液が、周辺の黒糖を溶かしているようです。
2日目くらいから、酵素をつくるために、素手で容器の中を混ぜていきます。
混ぜる前に手を洗うのですが、石鹸は使わず水洗いだけに止めます。水気をしっかり拭き取ってから、毎日朝と夜の2回かき混ぜていきました。

3日目の様子

3日後には黒糖がドロドロとしてきました。梅も柔らかくなってきていますが、黒糖が瓶に沈殿して層になっています。

4日目の様子

4~5日後、かき混ぜる時に、ドロドロだった黒糖がサラサラの液体に変化していました。瓶の底に溜まっていた、溶け切らない黒糖の層も減ってきています。青梅も、エキスが出てしわしわになってきました。この調子で泡が出てくれたら完成なので、期待を胸に2週間ほど朝と夜にかき混ぜていきました。
…が、それ以上全く変化なし。そのまま、ただの梅シロップになってしまいました…。

酵素シロップにならない原因とは?

失敗の最大の原因は、黒糖を使ったことにありそうです。黒糖は不純物が多く、ミネラルも多すぎて発酵に時間がかかり、酵素ジュースにはあまり適していませんでした。基本通り白砂糖を使えば、発酵が進んで酵素ジュースになっていたかも知れません。かなり上級者向きの作り方のようなので、また別の機会にチャレンジしてみたいと思います!

まとめ

いかがでしたでしょうか。梅シロップと梅漬けづくりについて、実際に作ってみた様子をご紹介していきました。黒糖を使った酵素シロップは失敗してしまいましたが、梅シロップと梅漬けは簡単にで手間いらずでした。どちらも保存期間があるので、完成まで待ち遠しいところですが、材料が瓶の中で変化していく過程はとっても興味深いものがありました。梅仕事は、梅の種類や好みによっても味や作り方が少しずつ変わっていきます。正解が一つでないところが、こういう手仕事の醍醐味です。ぜひチャレンジしながら、好みの梅仕事を見つけてみてください。その他発酵レビューでは、梅酒や梅干し、梅醤油についてもご紹介しています。ぜひ合わせて見てみてくださいね。

この記事を書いた人

みかみ

「発酵レビュー」編集部

mikami

肉!脂大好き!な夫の健康管理が気が気でならないフリーランス兼業の主婦。農業を営む実家で生まれ、現在都内近郊在住。味噌や納豆を手作りしていた祖母の影響で自給自足に興味をもち、これまでに作った発酵食品は味噌、塩麹、甘酒、などなど。読んでくださる方と一緒にやってみる感覚でお伝えしていきます。